社長というものは、従業員が千人いれば、千人、
一万人いれば一万人の心配をひとりで背負っていくもの、
それくらいのものだと考えなければいけない。
心配するのが社長の本職だ、社長が心配しないで
のんびりやれるような会社なんて、あるものではない。
社長というものは刻々に心配して、刻々にそれに対処していく。
そこに生きがいがあるものだ。


もちろん、夜、眠れない時もある。眠れないからつらい。
そのつらいところが、社長の生きがいであり、
社長が楽々と眠れるというのであれば、むしろ生きがいでない。
眠れなかったり、煩悶したりしてやっている姿が、
社長のほんとうの姿である。そう私は思っている。


松下幸之助 経営語録より)